こんにちは!理学療法士のあひるです
今回はスライドにおけるレイアウトに着目した記事となります

レイアウト?それってそんなに重要なの?



はい、重要です
あなたは他の方のスライドをみてこんな風に感じたことはありませんか?
- なんだが読む気になれない…
- このスライドってどこをみたら良いの…?
- たくさん詰め込まれすぎて読みたくない…
このように感じる原因はなんでしょうか?
それは
第1印象
です
レイアウトに対する配慮がなされていないスライドは印象が残りにくく、読む気が失せてしまいます



でも、印象がいいレイアウトってセンスなんじゃないの?
私そんなセンスないよ…



大丈夫!



基本原則を踏んでおけば、誰でも簡単に見栄えを良くすることができるよ
- 脳は2つのシステムを使って判断する
- デザインレイアウトの基本原則は4つ『揃える』『グルーピング』『余白』『関係性』
- レイアウトの調整は「配置」機能で簡単にできる!
想いのままに情報を羅列してしまって読み手の第1印象を悪くしてしまうのは、本当にもったいないです…
また今回はあくまでも「基礎編」です
別記事では応用編として
- 情報の優先度をつけるコントラストの活用
- 「反復」による統一感の出し方
- 心理学を利用した視線の誘導
もご紹介する予定です
あなたの素晴らしい内容を十二分に伝えるためにも、まずはぜひ今回の基本原則を習得してください
それでは行きましょう!
読まれるスライドはレイアウトの第1印象で決まる


まずはじめに、どうしてレイアウトにこだわる必要があるのでしょうか
冒頭で”第1印象”に言及しましたが、それには根拠があります
こちらの書籍はご存じでしょうか?
2002年にノーベル経済学賞を受賞した、ダニエル・カールマンが書いた書籍です
カーネマン氏は”脳はラクをするように出来ている”という主張のもと、脳には2つのシステムがあると述べています
それは以下の思考です
- システム1:脳への負担を減らすために自動的かつ高速で働く思考。直観的。
- システム2:慎重かつゆっくりと動く思考。論理的。
難しく考えなくでも大丈夫です
簡単にいえば
- システム1:「これはいい」「これはダメ」というように物事を瞬時にふるい分けする
- システム2:論理的に理解しやすいか、内容の合理性をみる
ということです
今回のレイアウトに関してはまさに「システム1」に着目したものになります
どれだけよい内容でも、見た目がダメならそれだけで読んでもらえません
内容を熟読してもらえるのは、「システム1」を乗り越えた先にあります
ぜひこの2つのシステムを理解して、以下の基本原則を読んでいきましょう
スライドレイアウトの基本原則は4つ


基本原則は以下の4つになります
- 揃える
- グルーピング
- 余白
- 関係性を明確に
書籍によっては表現や言い回しが違うかもしれまんせんが、基本的にはこれらを踏まえていれば問題ありません
これを知らないのとでは与える印象が全く違います
1つずつみていきましょう
見えない線を意識して、とにかく揃える
文章や図形、画像なども全て、縦や横にきっちり揃えましょう
意外と出来ておらず、ほんの少しずれているパターンも多いです
こちらのスライドを見てみましょう


これだけズレていることは稀かもしれませんが、見えにくいことは確かです
次が修正したスライドです


見た目も美しく、揃えただけで印象が変わりますね
文章や図形が揃っていないのは、雑な印象だけでなく、読む順番を混乱させてしまいます
配置を簡単になおかつきれいにまとめる方法は後述します
- 「システム1」を意識して、まずは見やすいレイアウトに
- 文章・図形も、縦横にきっちり並べてずれのないよう配置しよう
同じグループはまとめて、情報を整理しよう
グルーピングとは、あらゆる要素を情報のまとまり(グループ)ごとに分類することです


これはグルーピングする前のスライドです
関係性がわかりずらく、理解に時間を要します
ここで意識することは1つだけです
それは
同じグループのものは近づけ、違うグループのものは離す
それだけです
専門用語では”近接”ともいわれます



でも、一言の説明でわかるなら、グルーピングしなくても良いんじゃないの?



いいえ、そんなことはありません
読み手の負担を考えてみましょう
何枚もあるスライドからその都度説明を受けるだけでもストレスになりますし、なにより不親切です
次のスライドをみてみましょう


写真と説明を使づけることで関係性がハッキリしましたね
対応する写真とその説明を近づけ、上下に少し離すことで違うグループだと理解しやすくなります
何の口頭説明なく、瞬時に理解してもらえるのが一番理想です
- 複数の要素を載せる際は、グループ同士でグルーピングしよう
- 同じグループは近づけ、違うグループは離すのがコツ
あえて余白を作る
文字や図形に余白がないスライドは読みにくい
これだけ見れば『そりゃそうでしょ』と思いますよね?
でも実際は、時間や枚数の制限によって情報を詰め込み過ぎてしまうことが多々あります
こちらのスライドをご覧ください


要素が詰まりすぎてしまい、余裕が感じられません
つまり逆にいえば、余白を作ることで情報が認識しやすいスライドになるのです
なのでこんな風に修正しました


ゆとりが生まれて、見た目もすっきりしましたね
余白を上手く使うことで、効果的に「グループであること」も表現できます
また文字間に関しても、あえてゆとりをもたせることで読みやすくすることができます
余白に関しては別記事で詳細をお伝えします
- 余白を活用することでゆとりが生まれ、情報を認識しやすくなる
- 文字を四角などで囲む場合も、少しゆとりをもたせよう
配置の印象を使って関係性を明確にする
複数の要素を並べて説明する際に、縦と横、どちらに並べるか悩んだことはありませんか?
実は縦横の配置で情報の意味が変わります
つまり
表現したい関係性によって配置方法を変える
必要があるんです
基本として抑えておきたい点は
- 縦配置:順序関係
- 横配置:並列・比率関係
です
こちらのスライドをみてみましょう


こちらのスライドでは「手順」の順序関係が横配置となっており、瞬時に関係性がわかりません
また「選択肢」や「種類」などの「並列・比較関係」にあるものが縦配置になっているため見にくい印象を与えます
なのでこのように修正してみました


「手順」を縦配置、「選択肢」や「種類」を横配置にすることで、関係性がはっきりしましたね
このように配置に配慮するだけでも、読み手のストレスを減らすことができます
また論理展開する際も流れがありますので、縦配置の方が違和感なく理解しやすいです
- 順番のあるものは縦配置、比較したいものは横配置を意識する
- 並べ方を間違えると混乱を招くため注意が必要
配置を簡単かつ綺麗にまとめる方法2つ


今回は
- 垂直・水平コピー
- 複数図形を等間隔に並べる「配置」機能
をご紹介します
垂直・水平コピーは「Ctrl+Shift」を一緒に押すだけ
これは同じ図形を複数使用したいときに使用します
「Ctrl+Shift」を押した状態で、コピーしたい図形をドラッグ(移動)させてみましょう
すると水平または垂直にコピーすることができます


超簡単かつ時間短縮にもなりますので、覚えておきましょう
「配置」機能を使うことで見栄えがよくなる
同じような図形を同じスライド内で複数配置することは良くあるかと思います



私、よくやります
しかし手動で等間隔にするのは意外に大変です



そこで使えるのが「配置」機能です
まず、配置したいオブジェクト(図形など)を複数選択します
複数選択は「Shift+クリック」で行うことができます
そして「ホーム」タブにある「配置」をクリックします


するとポップアップ画面が現れるので、「配置」を選びます


さまざまな揃え方を選択できるので、あなたの意図にあったものを選択しましょう


これできれいに配置することができます
普段の業務に加えて資料やスライド作成はできるだけ時間短縮したいものです
ぜひ活用してみてください
- 垂直・水平コピーは「Ctrl+Shift」
- 複数図形を整列させるには「配置」機能を活用しよう
今回の記事のまとめ


今回は読みやすいスライドレイアウトの基本原則と、その活用方法をご紹介しました
- 脳には2つのシステムがある
- システム1:「これはいい」「これはダメ」と瞬時に判断する
- システム2:論理的に理解しやすいか、内容の合理性をみる
- 「システム1」を乗り越えないと内容を読んでもらえない
- レイアウトの基本原則は『揃える』『グルーピング』『余白』『関係性』
- 配置を簡単にまとめる方法は「Ctrl+Shift」と「配置」機能
今回の基本原則を知らない方も多い為、それだけであなたは一歩先にいっています
ぜひ活用してみましょう
また冒頭にも述べましたが、応用編として
- 情報の優先度をつけるコントラストの活用
- 「反復」による統一感の出し方
- 心理学を利用した視線の誘導
などもご紹介する予定です
ぜひお楽しみに
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました
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